project: G

プロジェクトの概要

本研究プロジェクトの背景

 我が国では、英語教育は中学校段階から始められ、内容的には英文の読解、筆記を中心とするものであった。このような我が国の学校における英語教育に対して、従来より英語によるコミュニケーション能力、特に会話によるコミュニケーション能力の育成が不十分であるとの指摘や英語教育の開始時期を早める必要性などの指摘がなされてきたが、近年急速に進むグローバリゼーションのなかで、学校における英語教育の見直しに関する議論が高まっている。

 小学校段階での英語教育については、1990年代に英語を教科として導入することが検討され、大阪の2小学校が「英語学習を含む国際理解教育」研究開発校として指定されて試行的に始められた。2002年4月からは、新学習指導要領のもとで小学校3年生から新設された「総合的な学習の時間」を利用して「国際交流活動」・「調べ学習」・「英語活動」の一環としての英語活動が小学校で行われるようになった。しかし、これらはあくまでも「国際理解教育」の一環で行われるものであって、中学校以降の英語教育につながる系統的なものではない。

 平成17年10月中央教育審議会は、その答申「新しい時代の義務教育を創造する」において「小学校段階における英語教育を充実する必要がある」とし、現在同審議会教育課程部会において、(1)英語教育を必修とするかどうか、(2)国語力育成との関係はどのようにするか、(3)中・高等学校の英語教育との関係はどのようにするか、(4)必修とする場合、開始学年、教育内容、教材、指導者の確保、実施時期をどうするか、などについて議論を進めている。このように、我が国の学校教育における初等教育段階における英語教育のあり方及びそれを支える教師の養成のあり方について具体的モデルを構築することは、「新しい時代の義務教育を創造する」上での喫緊の課題のひとつとなっている。

本研究プロジェクトの目的

 本研究プロジェクトは、初等教育段階における英語教育の開始学年、教育内容、教材、実施時期などを総合的に検討し、実現可能かつ有効な小学校英語教育プログラムを開発するとともに、それに携わる教師のための系統的な教育・研修プログラム構築を目的とする。この目的のため、兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科を構成する上越教育大学、兵庫教育大学、鳴門教育大学が協働してこれらのプログラム開発に取り組む。

 本研究プロジェクトはまた、教員養成系大学としての共通性を持ちながら、それぞれの地域に密着して独自の個性を持つ各大学の「連合」という特性を生かし、学校教育実践学構築のためのひとつのモデルを提示しようとするものである。