国際シンポジウム「新しい時代における教育実践学のストラテジー」

(安部研究科長挨拶)(Andy Van Schaack准教授)
(Reinhard Uhle教授)(David Crook講師) 


日時:日時:平成21年11月28日(土) 16:30−18:30
場所:ホテルNCB(大阪市北区中之島)スカイルーム

シンポジスト,講演テーマ
  アンディ・ファン・シャーク(Andy Van Schaack)准教授(アメリカ・バンダービルト大学(Vanderbilt University's Peabody College))
  The Best of Both Educational Worlds: Bridging the Paper and Digital Divide
  「新旧メディア世界の教育的利点を最大限に活用する-紙メディアとデジタルメディアの乖離を埋めるもの-」

  ラインハルト・ウーレ教授(Reinhard Uhle)(ドイツ・リューネブルク大学(Leuphana Universität Lüneburg))
 “Pedagogical love”- a historical and systematic approach
  「教育愛-歴史的体系的解釈-」

  デイビッド・クルック(David Crook)講師(イギリス・ロンドン大学(Institute of Education, University of London))
  The planning of lessons for the school classroom: some personal,contemporary and historical perspectives
  「授業設計における個人的・現代的・歴史的視点」

 平成21年11月28日,ホテルNCBスカイルームにて,兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科による国際シンポジウム「新しい時代における教育実践学のストラテジー」を開催いたしました。
 シンポジウムでは,始めにアメリカ・バンダービルド大学のシャーク准教授による講演「新旧メディア世界の教育的利点を最大限に活用するー紙メディアとデジタルメディアの乖離を埋めるものー」が行われました。講演では,Livescrive スマートペンを事例に,科学技術を使った指導に基づいた学習の効果を高める教育方法について講義されました。心理学者のアルバート・バンデューラの指摘する「心理学的理論の価値は,それが説明や予測に役立つかのみならず,その運用が人間の機能向上に寄与するか否かで決まる」という指摘を,実際の教育現場へ還元する方法論を議論頂きました。
 次に,ドイツ・リューネブルグ大学のウーレ教授による講演「教育愛−歴史的体系的解釈−」が行われました。御講演では,現代の教育課題を議論する観点として,「愛」をテーマに取り上げ,愛と教育の相互関係を分析することで,技術としての教育方法の機能とその限界を検討されました。教育の目的である,「国家国民の育成」というベクトルと,「他者への思いやり(愛)」というベクトルの関係性,並びに,愛情を教育方法の根源的要素と捉えることの必要性を講義されました。
 次に,イギリス・ロンドン大学のクルック講師による講演「授業設計における個人的・現代的・歴史的視点」が行われました。御講演では,ご自身の教育実習生時代のご経験をもとに,授業計画を作成することの重要性を講義されました。教師は常に「不測の自体を予測する」必要性があること,また,その上で綿密な授業設計を行うことが重要であり,それにより,教師の授業構成力は格段に高くなる。通常,学校現場では「時間の無駄」として敬遠されがちな授業案の作成は,教師の総合的な授業力を更新するために必須であるとし,最後に氏は「計画し損なうことは,失敗を計画しているようなもの」と指摘されました。
 質疑応答では,個別議論として,教育愛の具体的な教育方法や,スマートペンの実際的な活用方法とその効果等について議論がなされました。全体議論として,現代みられる様々な教育課題へ,アメリカ・ドイツ・イギリスが理論的にはどのような議論がなされているのか,また,実際的には学校現場でどのような教育方法や学習方法が採られているのか,について,それぞれの立場から活発な議論がなされました。
 最後になりましたが,御講演を頂きました,アンディー・ヴァン・シャーク先生,デイビッド・クルック先生,ラインハルト・ウーレ先生へ改めて感謝の意を表したいと思います。

(文責 田中 伸兵庫教育大学学術研究員)

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