研究会・シンポジウム

教育実践学フォーラム「学校教育研究におけるエスノグラフィーの可能性と課題―802校のフィールドワークが語るもの―」

2008年12月13日、キャンパス・イノベーションセンター7階 講義室2にて、教育実践学フォーラムを開催致しました。講演者は富山大学人間発達科学部発達教育学科、黒羽正見教授です。

御講演では、大きく2点についてお話を頂きました。第1は「自己更新力」という観点からの先行研究分析並びにその批判です。ここでは、エスノグラフィー研究の内容として4つのタイプ(学校全体、教師、授業実践、児童・生徒)に分けることが出来る点、その中で教育研究と実践が機能している学校として、自己更新力の存在を指摘されました。

第2は、802校のフィールドワークに基づくエスノグラフィー研究の実際です。ここでは、「自己更新力」のある学校にみられる5つの要件(価値志向性、全体性、構造性、継続性、独自性)を指摘し、その上で学校・教師・生徒の相互行為を分析・検討されました。具体的には、学校組織文化の構造、教師の学び合い構造、子ども同士の学び合いの構造を分析され、自己更新力のある学校の特質として以下5点を指摘されました。(1)地域共同の学校の特質、(2)潜在的カリキュラムとしての施設・設備の影響、(3)地域に精通した外部講師の思想的影響、(4)教師集団の「精神的な若さ」という機動力、(5)教師の恊働化を促す学年研究。御講演の最後には、エスノグラフィー研究の現状と課題を整理され、教育学研究と他の諸学問との関わりに言及されました。 

最後になりましたが、御講演を頂きました黒羽正見教授にあらためて感謝の意を表したいと思います。

(文責 田中伸)

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