第26回「自閉症スペクトラム障害(ASD): 応用行動分析学による発達支援と新人セラピスト訓練 」・開催報告

教育実践学フォーラム~学校教育の諸問題と可能性を求めて~
2012年度メインテーマ  「 子どもの発達に応じた教育実践研究 」

 

 教育実践学フォーラム2012のメインテーマは「子どもの発達に応じた教育実践研究」です。2011年度の「子どもの発達と教育:新たな視点」を踏まえて,より実践的な研究に焦点を当てて,お話いただくことにしました。その第1回目として,平成24年8月11日(土)に,中野良顯先生(NPO 法人教育臨床研究機構 理事長)をお招きし,「自閉症スペクトラム障害(ASD)-応用行動分析学による発達支援と新人セラピスト訓練-」と題して,ご講演いただきました。

 ASD の治療法に関する応用行動分析学の研究成果は,ASD の標準的介入法 に反映され,①早期の治療開始,②目標を明確にした計画的な教育活動への週最低25 時間,1 年12 ヵ月の参加,③暦年齢,発達水準,長所短所,家族のニーズを考慮した教育課程編成,④日々の1 対1 教授,⑤機能的・自発的コミュニケーション,知的・社会的能力,遊び等の指導と,問題行動への予防的取り組み,⑥改善に即した通常学級への措置があげられています。その研究成果の鍵は新人訓練による十分な数の治療者の確保だそうです。ご講演では,その研究成果と新人セラピスト訓練の実際について,映像を用いて紹介されました。

 中野先生のご講演について,「応用行動分析を用いた自閉スペクトラムの支援を理解できました」,「基礎から応用まで幅広く講義していただき,とても興味深かったです」,「自閉症に対するポジティブな(成長させる)事例を知り,教育の可能性を感じました」,「現場(学校)でも,実践できるような話で,おもしろく参考になりました」など,多くの参加者からの声が届いています。今回の中野先生のお話を参考にした教育実践が様々な教育現場で展開されることでしょう。

(文責:松村京子連合学校教育学研究科研究主幹)