第25回「ワーキングメモリと学習支援」・開催報告

教育実践学フォーラム~学校教育の諸問題と可能性を求めて~
2011年度メインテーマ  「子どもの発達と教育:新たな視点」

  教育実践学フォーラム2011「子どもの発達と教育:新たな視点」の第3回目は,平成24年3月24日(土)に,湯澤正通先生(広島大学大学院教育学研究科教授)をお招きし,「ワーキングメモリと学習支援」と題して,ご講演いただきました。 

  現在のワーキングメモリ研究は,これまでの実験的研究や脳科学的アプローチから教育現場へとフィールドを広げつつあります。湯澤先生は,そのような現在の動向を踏まえ,クラスで落ち着きのない子どもや学習に遅れのある子どもの背後に「ワーキングメモリ」の問題があること,ワーキングメモリが学校での子どもの学習・発達において果たす役割,ワーキングメモリの問題を抱える子どもに対する学習支援の在り方について述べられました。 

 参加者からは,「基本的なところから学習支援の話まで,とても分かりやすく興味深かった」,「大変興味深くおもしろかったです。アセスメントの参考にしたいです」,「現場で様々な課題を持っている生徒と直面している場合,何が課題でどの方略が適応しているのかを考える時にワーキングメモリの観点を入れることで解決する場合のあることが良くわかりました」,「子どもと接したり,検査したりする中で,ワーキングメモリの問題をどう捉え,どう支援していくのか難しさを感じていました。今日教えていただいたことを参考に,実践に繋げていきたいと思います」などの声が届いています。前回の船橋先生による「ワーキングメモリと前頭葉」のご講演を踏まえて,湯澤先生の「ワーキングメモリと学習支援」のお話を伺うことができ,子どものワーキングメモリの問題について,理解を深めることができました。教育実践学の研究として,これからの発展が期待できる領域だと感じました。

(文責:松村京子連合学校教育学研究科研究主幹)

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